縮毛矯正 薬剤の選び方|髪質別の最適解とサロンでの見極め方

2025.09.18

うねりや広がりをしなやかに整える縮毛矯正は、どの薬剤を選ぶかで仕上がりもダメージも大きく変わります。
だからこそ、薬剤選定は「技術」と同じくらい結果を左右する最重要ポイントです。

本記事では、美容室ならではの視点で「薬剤タイプの違い」「髪質別の選び方」「施術フローで薬剤が果たす役割」をわかりやすく解説します。
最後に、初めての方でも安心してご来店いただけるチェックリストもご用意しました。

なぜ「薬剤選び」がそんなに大切なのか

縮毛矯正は毛髪内部の結合を一度ゆるめ、形を整えてから固定する化学反応の技術です。
薬剤の強さやpH、放置時間の設計が適切でないと、ダメージやビビリ毛のリスクが高まります
一方で、髪の状態に合わせて緻密にコントロールすれば、自然な柔らかさと持続性を両立できます。

主要な縮毛矯正薬剤タイプの違いと特徴

薬剤タイプ主な特徴向いている髪香り・負担傾向
チオ系(チオグリコール酸)還元力が安定し、うねりをしっかり伸ばしやすいです。
ベーシックで再現性が高い設計が可能です。
健康毛や普通毛でうねりが強い方に向いています。
硬毛や生えグセが強い部分にも相性が良いです。
特有のにおいは比較的少なめです。
放置や熱設計を誤ると硬さが出ることがあります。
システアミン系マイルドな還元力で柔らかい質感を出しやすいです。
細毛やダメージ毛に合わせやすい特性があります。
細毛・軟毛、カラーやパーマ履歴がある髪に適しています。
自然な丸みを残したい方に良いです。
独特のにおいを感じる場合があります。
反応スピードが穏やかでコントロールしやすいです。
サルファイト系還元が穏やかで、繊細な髪へのアプローチに有効です。
ボリュームダウン目的にも使いやすいです。
ハイダメージ毛、エイジング毛、硬さを出したくない方に向きます。においは控えめなことが多いです。
反応には見極めが必要です。
酸性領域(GMT・スピエラ 等)酸性pHでアプローチし、ブリーチ毛やハイダメージ毛にも狙いを絞れる選択肢です。
熱との組み合わせ設計が肝心です。
ブリーチ履歴、ハイライト多め、ダメージでアルカリ耐性が低い髪に有効です。反応は繊細で、アイロン温度や水分量の管理が重要です。

施術フローで薬剤が果たす役割

縮毛矯正は「1剤(還元)→中間処理→アイロン工程→2剤(酸化固定)」という流れで進みます。
1剤は結合をゆるめ、形を作れる状態に導きます。
中間処理では余分なアルカリや残留成分をコントロールし、質感を整えます。
アイロンでは水分量と温度を適正化し、過度な熱ストレスを避けます。
2剤は新しい形を固定する最終工程で、ここでの放置時間や塗布ムラの管理が持ちの良さを左右します

ホームケアで“持ち”と質感を底上げするポイント

  • 施術後48時間は結び跡や濡れっぱなしを避け、安定化を優先します。
  • 弱酸性シャンプーと補修型トリートメントでキューティクルを整えます。
  • ドライ前のアウトバストリートメントで熱ダメージを軽減します。
  • 高温アイロンの多用は再ダメージの原因になるため、必要最小限に抑えます。

ご来店前チェックリスト

カウンセリングがスムーズになり、より安全で似合う仕上がりに近づきます。

  • 直近6か月のカラー・パーマ・縮毛矯正の履歴を思い出しておく
  • 自宅で使用しているホームケア剤やオイル、整髪料を把握しておく
  • 気になるうねりの強い部分を写真で控えておく
  • 理想の質感(まっすぐ感・自然な丸み・ツヤ重視など)を言語化しておく

よくある質問

Q1. 市販のストレート剤との違いは何ですか。

サロンでは、薬剤タイプやpH、粘度、塗布量、放置時間、熱の当て方までトータルで最適化します。
部分ごとの塗り分けや反応チェック、中間・後処理の精度が仕上がりを大きく左右します
市販剤は安全域を広く設計するため、個々の髪に合わせた微調整が難しいことがあります。

Q2. ブリーチ毛でも縮毛矯正はできますか。

状態によっては可能です。
酸性領域の薬剤や温度コントロール、部分的なアプローチで安全性を高めます。
ただし、全てのブリーチ毛に対応できるわけではないため、事前診断とテストが必須です。

Q3. どのくらいの頻度でかければ良いですか。

新生部のうねり具合やライフスタイルで異なりますが、目安は3〜6か月程度です。
根元矯正のみで毛先を温存する設計はダメージコントロールに有効です。

まとめ|薬剤選びはプロと一緒に最適解へ

縮毛矯正は「薬剤選定×塗り分け×熱設計×後処理」の掛け算で仕上がりが決まります
髪は一人ひとり、同じ人でも部位ごとに状態が異なります。
だからこそ、私たちは丁寧な診断から「今の髪」に合わせた処方を組み立てます。
湿気や季節の変化に左右されない、やわらかで扱いやすい毎日を手に入れませんか。

ご予約・カウンセリングのご案内

まずはカウンセリングだけでも大歓迎です。
髪の履歴と目指すデザインを共有いただければ、最適な薬剤プランをご提案します
ご予約はお電話またはWEB予約ページから承ります。